~ ing
資生堂ギャラリーは、音楽家、アーティストとして国内外で活躍する蓮沼執太の個展を開催します。
蓮沼は、多くの社会問題を抱える現代を大きな変革の時期ととらえ、人間と人間以外のもの(たとえば自然、テクノロジーなど)との関係性が問われていると感じています。そのためにまずは過去を見直すこと 自身の10年余りの音楽活動や、これまで影響を受けてきた他者の作品を再検証する必要があると考えます。過去と現在の作品を相対化させることで、過去に新たな視点を見出す可能性、また、これからの作品に新たな視点を生む可能性があることも示唆しています。
今回は、過去と現在のコンセプトとの差や共通点を見つけ出し変化の様子をたどるといったプロセスを経て、蓮沼のクリエーションの柱となるフィールドワーク、協働、現象といった要素を抽出し制作した映像、サウンド、立体などの作品を展示します。展覧会では人間と人間、人間と人間以外のものとの新たな関係性と共存について考察すると同時に、展示作品を構成(compose=作曲)し、ひとつの調和を作り出します。そして、空間に存在するすべての音をまとめたひとつの音楽にすることを試みます。展覧会のタイトル「 ~ ing」は、事物(人間)を繋ぐ関係性の象徴としての「~」と、進行形・Thing・Beingという意味での「ing」を組み合わせています。
資生堂は、「美しい生活文化の創造」を企業使命とし1919年に開設した資生堂ギャラリーの活動において、新たな価値の発見と創造を目指してきました。蓮沼は、人々の生活を豊かにしてきた音楽を通して新たな社会への視点を見つけ出そうとしています。彼が資生堂ギャラリーに創る、世代、性別、国籍などを問わず様々な人たちが交わる状況や環境の中で、音楽について再認識するきっかけとなりましたら幸いです。